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2016.02.17

ピロリ菌 の検査 治療 について(胃癌の予防)

ピロリ菌の検査、除菌治療
でお悩みの方へ。

最近よく耳にするし、気になるけど、
検査や治療がどんなものなのか、
どこで受けられるのかわからない.

とお悩みの方へ。

今回は「ピロリ菌の検査、治療」について説明いたします。

■ピロリ菌 について

正式には ヘリコバクター・ピロリ菌 といいます。

この細菌のスゴイところは、ほとんどの細菌が死滅してしまう胃酸だらけの胃内で、自らその胃酸を中和することで生きていくことができる・・・ところです。

しかも、
胃酸分泌に影響を与えて胃炎・胃/十二指腸潰瘍を起こしたり、
さらに遺伝子にも影響を与えて、発がんを引き起こします!!

つまり、「胃癌の発生機序」 は

ピロリ菌感染 ⇒ 萎縮性胃炎 ⇒ 胃がんの発がん   

となります。

学会によると、
99%以上の胃癌はピロリ菌に関連して発生する!
とされています。

※逆にいえば、
ピロリ菌がいなければ、胃癌の発生は1%未満!!
だということになります。

日本人の約半数がピロリ菌に感染しているとされ、
高齢者ほど高率(年齢-10%だといわれています。

(※詳細はコチラ ⇒ 胃癌の成因

■ピロリ菌感染(萎縮性胃炎)の症状

ときに、
胃痛・胃もたれ・おなかの張り・食欲不振・・・
などが出現する場合もありますが、

実は、無症状のことも少なくありません。

(※詳細はコチラ ⇒ 胃癌の症状① 胃癌の症状②

■ピロリ菌の検査
①尿素呼気テスト(薬を飲んで息を検査)
②ピロリ菌抗体(血液検査
③胃粘膜の採取による迅速ウレアーゼ検査(胃カメラ時)
④尿中/便中抗原
⑤鏡検(採取した胃粘膜を直接、顕微鏡で見る)

注意点として、 ★これらの検査は6ヶ月以内に胃カメラを受けていないと、 保険診療の適応となりません。(後述する除菌治療も)

ですので、最も効率的なのは、
胃カメラ時に③で検査して、除菌治療して、菌が消えたかどうかを①で検査するという流れになります(実際、当院でもこの方法です)。

※②は採血で検査可能ですが、菌が消えたかどうかの確認までに半年以上かかるため、あまり効率的ではありません。

 

■ピロリ菌の治療(除菌治療)

治療は意外と簡単で、3種類の薬を1週間飲むだけです。

ただし、1回目の治療では約90%の成功率ですので、10人に1人は除菌不成功となります。

その場合は、はじめの薬のうち、1種類を変えて、再度、1週間飲んで頂きます(成功率97-98%ほど)。

それも除菌できない数%の方は・・・
残念ながら保険適応外で3回目の治療をするかどうか・・・となります。
(実際には高額となるため、行うことはまれですが、当院でも可能です)

 

 

■ピロリ菌の除菌成功後 について

ここは大変重要で、学会でも話題になっている点です!!

「ピロリ菌が消えたあとは胃ガンは発生しないか?」 ということですが・・・

残念ながら・・・

答えは 「NO」 です!!

なぜなら、ピロリ菌が感染してから、除菌されるまでの間に、
遺伝子レベルで悪さをするため、それが一生残るのです

ですから、
早期に除菌治療した方が、より効果的に、その後の胃がん発生率を下げること(予防)ができ、

かつ、

除菌後は必ず定期的に胃カメラを続けていく必要があります!
(※逆に除菌した人は胃癌ハイリスク群ということもできます)

実は、除菌治療が始まった当初は、
除菌治療後は胃ガン発生がゼロになると考えられていたため、
当時、除菌後から全く胃カメラを受けなくなった方の胃ガンが、
近年たくさん見つかり始ており、大きな問題になっています

ここは重要なので繰り返しになりますが、
★除菌成功後は毎年の胃カメラ検査が必要です!!

当院は内視鏡検査
(胃カメラ・大腸カメラ)
の専門施設であり、
私はヘリコバクター学会のピロリ菌感染症認定医です。

当院では「胃ガン予防」として、
ピロリ菌の除菌治療に力を入れています!

経験豊富なスタッフが、
最新の医療機器・設備をそろえて、
あなたをお待ちしています!

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