便潜血(FOBT)

便潜血検査とは

便に肉眼では確認できないほど微量の血液が混じっていないかを調べる検査です。
一般的な健康診断などにも便潜血検査が組み込まれていますが、これは大腸ガンのスクリーニング検査(大腸がん検診)として行われています。40歳以上の方が毎年、便潜血検査を受けることで、大腸ガンによる死亡率を約60~80%減らすことができるとする報告もありますが、日本の大腸がん検診の受診率は40歳以上で約26%で、国際的にみても検診受診率が低水準であることが問題となっています(フランス50%、イギリス60%、フィンランド73%、韓国44%)。さらに、便潜血検査が陽性でも、わずか54%しか精密検査(大腸カメラ)を受けていないのが現状です。
便潜血検査が陽性(FOBT+)の場合は、口から肛門まで消化管のどこかから出血しているということであり、その原因を調べるためには精密検査を受ける必要があります。大腸カメラ検査は、早期の微細な大腸ガンや前ガン病変の大腸ポリープの発見・治療(ポリープ切除)に有効な検査で、病変の詳細な観察だけでなく疑わしい部分の組織を採取して病理検査(生検)を行えるため、数多くの疾患の確定診断・除外診断に役立ちます。

ただし、後述するように、この検査は「大腸ガンの有無を調べる検査」ではありません。あくまで、「大腸カメラを受けるためのきっかけ」を作っているだけです。
この検査の本当の目的は、一番ハードルが低い検査で大腸カメラを受ける機会をつくり、大腸ガンの有無に関わらず、大腸ポリープを切除して将来的な発ガンを予防したり、発ガンリスクを予想し、将来に役立てることにあります。

検査方法

便潜血検査は微量の血液を見つけるために行います。少しでも検査の精度を上げるため現在は1日1回、2日間便を採取する2回法が主に行われています。採取のための容器を渡されてご自宅で採取するという形が一般的です。なお、便の中の血液は時間経過により残存率が下がりますので、提出日よりあまり前に採取してしまうと正確な結果を得ることができません。検診日よりも1週間以上前に採取したものは無効ですのでご注意ください。

便潜血検査の陰性と陽性

便潜血検査は大腸ガンのスクリーニング検査として行われます。そのため、便潜血検査で陰性になった場合でも大腸ガンや前ガン病変のポリープがある可能性があります。逆に陽性でも大腸ガンや前ガン病変の大腸ポリープなどはなく、痔による出血で陽性になっていることもよくあります。 便潜血検査は簡単に受けられますが、便の中に血液が含まれているかどうかを見ているだけなので、陰性陽性にかかわらず、正確に大腸ガンや前ガン病変の大腸ポリープの有無を確かめるためには、大腸カメラによる精密検査が必要です。 繰り返しになりますが、便潜血検査は「大腸ガンの有無を調べる検査」ではありません。便潜血検査が陽性でも、たぶん自分は大腸ガンだろう・・・と落ち込む必要はありませんし、便潜血検査が陰性だから、自分は大腸ガンではない・・・と安心できるものでもありません。あくまで、「大腸カメラを受けるためのきっかけ」を作っているに過ぎませんので、逆に、いちばん危険なのは、便潜血が陰性だったことを理由に、その後、数年の間、大腸カメラも便潜血検査もまったく受けなくなるケースで、このような方には一定率で大腸ガン(特に進行ガン)が見つかることがあります。

陽性の方へ(=大腸ガンがある・・・ということではありません)

陽性になったということは、消化管のどこかから出血しているということですので、できるだけ早く大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。便潜血検査が陽性になる確率は約5~10%、がん発見率は0.10~0.15%です(1万人の方が検査⇒500~1000人が便潜血陽性で、そのうち10~15人が大腸ガンと診断される割合)。大腸ガンの約30%以上がこの検査をきっかけに発見されるとされています。 痔などによる出血の場合も多いのですが、大腸ガンだった場合にはお身体への負担が少ない治療法で完治できる可能性がありますので、できるだけ早く大腸カメラ検査を受けるようにしてください。

陰性の方へ(=大腸ガンはない・・・ということではありません)

陰性の場合も、早期大腸ガン、前ガン病変の大腸ポリープ、そして進行した大腸ガンが隠れている可能性はゼロではありません。実際、まだ「早期ガン」の段階では、出血をきたすことは少ないです。大腸ガンは早期発見であれば、90%以上が治ると言われていますので、便潜血検査が陽性となる前の段階で早期発見するためにも、自覚症状がなくても、35歳をこえたら一度は大腸カメラを受けることをオススメします。特に血縁者に大腸ガンの家族歴がある方は、ハイリスク群になりますので、必ず大腸カメラを受けてください。

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